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日本の森林のこと、知っていますか?-私たちが国産木材で家をつくる理由-
日本は国土の2/3を森林が占める森林大国で自然が豊か、
ということは皆さんご存知だと思います。
その豊かな自然を壊さないように、なるべく森林には手を加えない方がいい。木を切ることは自然を壊すことに繋がってしまう。
ここまでをセットで、森林へのイメージを持っている方はまだまだ多いのではないでしょうか。
・・・こんなことを思うに至ったのは、
実際に森林をフィールドに仕事をしている方々とSDGsをテーマに考える機会があったから。
いろいろな発見があったので、日本の森林の現状・実際どうなの?というところから、ナレッジライフが国産の木材を使う理由まで。かいつまんで、ざっくりと!シェアしようと思います。
木が二酸化炭素を吸収するのは成長期の約50年間
大気中の二酸化炭素を吸収・固定してくれる木は、
地球温暖化の対策としてなくてはならない存在。
ですが、全ての森林の全ての木が二酸化炭素を吸収してくれるわけではないんです。知っている人は知っているかもしれませんが、知らなかった人にとっては驚きですよね。
グラフの通り、日本の人工林に多く植えられているスギ・ヒノキは樹齢50~60年あたりから、二酸化炭素の吸収量が少なくなっていきます。
伐採されずに森林でずっと残っている木は二酸化炭素を吸収する力も弱まり、木材としても質が落ち、その場所に新しい木を植えられない。森林にとってプラスになることがあまりないのです…。
そして今、日本の森林のうち人工林の半分は樹齢が50年以上。(データ:林野庁)高度経済成長期に住宅や製品の生産目的で植林された木々たちが、伐採の適齢期を迎えているんです。
日本の木材自給率、知っていますか?
木材として役目を果たす適齢期を迎えている日本の森林ですが、その役目は十分に果たされていないのが現状。日本の木材自給率 ”約35%”(データ:林野庁)という数字が物語っています。
65%は外国から輸入した木材ということ。使える木が沢山あるのに、自国のものを使わずにわざわざ外国から輸入しているんですね。食料自給率も低いのに、木材もなんてちょっとショックじゃないですか?
日本の木を活用できていない理由には、林業の衰退(衰退という一言で表すのは難しいんですが…)や木材自体の質や価格の問題など様々。そして何より私たち消費者が日本の木を使って森林資源を循環させることの大事さに気付けていない、というのが大きいかもしれません。
生態系のために手を加えずに保護していく森林はきちんと守りながら、人の手で植えた再生可能な人工林は適切な時に伐って・使って、植えて、育てていかなければならないのです。
私たち消費者が木材の良さに気付き、意思のある選択をすることも大事
この現状を変えていくためには、もちろん国だったり都道府県だったり行政の力は必要不可欠。
最近は公共建築や商業施設でも、木材を使った構造や空間づくりが増えてきているように感じます。皆さんの周りではどうですか?
木が醸し出す心地よい空気感がその場所の魅力をつくってくれるのもそうですし、日本の森林資源への問題意識があって、良くしたい!という気運もあるかもしれません。
いずれにしても、公共建築や商業施設で沢山の人が木に触れて良さを感じて、自分の生活の様々な場面で選択肢にしてみよう!となるのはいいこと。
このように行政の力も必要ですが、
私たちが身近なことで出来るのは
日本の森林を持続可能なものにするための「選択」をすること。
「家」もその選択になるひとつです。
日本の森林を守り、持続可能な社会を実現していくためにも
ナレッジライフは国産の木材にこだわって家づくりをしています。
一度にたくさんの木材を使うからこそ、そして永く住み続けていく場所だからこそ、少しでも地球のため・未来のためになるような家づくりを目指して。
この価値観に共感してくださる方、意思を持って国産木材の家を選んでくださる方が、もっともっと増えるといいなぁと思います。
なんだかんだで、難しい話になってしまいましたが・・
日本の森林について少し考えるきっかけになりましたでしょうか?
私たちもまだまだ勉強することが沢山。
SDGsに賛同し、推進していく一企業として
これからも発信していけたらと思います!